哲学、読書、演劇、思ったこと。

谷翔です。読書メモ以外はnoteで書くことにした→https://note.com/syosyotanisho10

『昔の話』

『昔の話』

則太(のりた):28歳男
明佳音(あかね):29歳女
恋人、付き合って2年半

部屋の中
横に並んで座っている

明佳音「まあ、もう20年? 以上も前の話だけど」
則太「へえぇ」
明佳音「うん」
則太「そういう話って、やっぱり、これまでの彼氏にもしてるの?」
明佳音「うーん、してる人もいるし、してない人もいる」
則太「あぁ、そっか」
明佳音「なんで?」
則太「……ナンデ」
明佳音「……ナンデ」
則太「真似しないで」
明佳音「ふふ」
則太「はぁ」
明佳音「で?」
則太「んー」
明佳音「(待つ)」
則太「まあ、嫉妬してるのかな!」
明佳音「へえ」
則太「うん、してる、嫉妬」
明佳音「嫉妬とかするんだ」
則太「するよ、そりゃ」
明佳音「意外」
則太「意外じゃないでしょ」
明佳音「そうなの?」
則太「だって、彼氏なんだから」
明佳音「そうか」
則太「うん」
明佳音「そうだね」
則太「まあ、その、田んぼに落ちた時に助けてくれて家まで送ってくれて明佳音がキュンとしたっていう男の子に一番嫉妬してるけどね!」
明佳音「あ~、あの子には誰も勝てないな~」
則太「あー」

終わり