哲学、読書、演劇、思ったこと。

谷翔です。読書メモ以外はnoteで書くことにした→https://note.com/syosyotanisho10

2020-01-01から1年間の記事一覧

寂しさ楽しさ

寂しさが強いと、自分にとっての楽しいことが分からなくなる。寂しさを埋めるための行動ばかりしてしまって、楽しいことが見えなくなる。しかし、寂しさの克服には、自分にとっての楽しいことをするのが最も効果的だ。 楽しいことをすれば寂しさはなくなるが…

俯瞰せずに生きること

「人生は近すぎちゃ見えなくなる 一歩引いて見てごらん」今日、あるラジオ番組を聴いていたら、「僕は僕を好きになる」という曲の歌詞の朗読が行われていた。冒頭に置いたのは、その歌詞の一部で、朗読後のトークで触れられていた部分である。これを聞きなが…

言葉の消化

言葉を話すとき、「言葉を消化している」という感覚を抱いていることがある。「自分の中にあるその言葉を消化する」という感覚。消化、つまり、「消す」ということ。僕にとって、言葉を話すということは、その言葉を僕の中から消すということ、である。何か…

ほんとにない

あることがあって、「もっとテキトーでいいんだ」って思った。ほんとに 「好きなことだけして生きていこう」って思った。嫌なことをする理由がない。ほんとにない。

嬉しかったこと

ある人と一緒にいる時、ふと、「ああ、僕は、この人の嫌がることはしたくないなぁ」と思った。逆に言うと、「この人とは、この人がしたいことだけをしたいなぁ」ということだ。これは、その人の気持ちを優先し、僕自身の気持ちは殺す、ということではなかっ…

たまにはラーメンの話など。

この前、私用があって茨城県つくば市に行ってきました。せっかくなので、イチカワへも。グーグルマップの記録によると5年ぶりです。イチカワは煮干中華そばの店。 ラーメンデータベースで全国ランキング1位だった時期もある名店(現在は6位)。到着は朝9:30…

「ツラい」と言うこと

僕は、「人に何かを言う時は、相手が分かりやすいように工夫すべきだ」という趣旨のことを言われたことがあります。ある時、人からそう言われて、僕はこう言い返しました。「いや、僕は言いたいことをいうだけだよ。相手が僕の言いたいことを理解するかどう…

お金とセックスと期待

岸政彦がエッセイの中で、若い頃の親友が飛田の遊郭に通っていたことを書いている。その話の中で、売春宿に対する自分の思いをこう記している。「彼はここにしょっちゅう通っていた。私も何度も誘われたが、金を払って女とセックスすることが申し訳なくて、…

誤解を気にしないこと

誤解をされても気にしないことができるようになること。これが僕の課題のひとつな気がする。 誤解をされるのは嫌なものだ。 瞬時に訂正したくなる。でも、訂正しても、あまり上手くいかないことが多い。一応誤解が解けたように感じても、なんとなくモヤっと…

物体としての小説 脚本との対比 映画化・ドラマ化の困難について

脚本は、言葉でできている。 脚本は言葉でできていなければならない。 なぜなら、それは表現されるものだからである。 それに対して、小説は、物体である。 物、である。 脚本には、あらかじめ2つの側面が想定されている。 表現される前の、単なる言葉として…

6-dim+「KOE」を見て

ロクディムのオンライン公演「KOE」を見た。僕が一番思ったことは、「孤独」をもっと肯定したい、ということだった。 「孤独」は、公演内で、「悪」と結びつけられていた。 だからつまり、「孤独」を肯定するとは、「悪」を肯定するということだ。それは、「…

脚本と、それについての友人とのやりとり

機会があり、脚本というものを書いてみた。 お題は「桃太郎」、長さは「5分くらい」、という条件で。その脚本の全文と、それを読んだ友人と僕とのやりとりを載せる。 誤字や句読点の位置など、若干の修正のした。 ブログ記事にするにあたり補足説明として加…

松田青子『持続可能な魂の利用』感想

松田青子の小説『持続可能な魂の利用』を読んだ。「見られる」こと。 「見る」こと。この本の冒頭には、「おじさん」から少女たちが見えなくなるという記述がある。 「おじさん」は「見る」側であった。 「少女」は「見られる」側であった。「見る」とは、「…

淡いオレンジ色の 夕方みたいな朝。…… …………だなぁ。今日は。っていうのが書きたかっただけ。

映画『リバーズ・エッジ』感想

【ネタバレあります】 …… …… …… 映画『リバーズ・エッジ』を観た。原作と比較しながら、感想を書く。 原作では「出口の無さ」が表れている。 対して、映画版には出口がある。 原作では、意外と、死が遠い。 死体が出てきたり、田島カンナが焼け死んだりする…

『遠くの空に消えた』感想

行定勲監督・脚本の映画『遠くの空に消えた』は、死者に捧げられる作品であると言える。なぜなら、この映画が徹底的に「無駄」なことを描いているからである。反対運動をどんなに頑張っても結局飛行場は建設されるし、 望遠鏡で流れ星を取れるわけはないし、…

傷つけないように

世界を、他者を傷つけないよう頑張ることで精一杯の人って、いるのかもな、と思った。 贈与することができるのは贈与されたことのある人だけだと仮定すると、世界から傷つけられてばかりいる(と感じている)人が、世界に何かを与えることはできない。愛を与…

ドブに捨ててるようなもん

LINEを送って、相手からの返事が遅かったり、いい加減だったりすると、「わしのLINEに返信することよりも重要で大事で充実した生活を、君は送っているのか(いや送っていないだろう)」と思うことがある。「君の人生で一番楽しい瞬間はわしと話している瞬間…

無責任

僕は他人に対して無責任だ。僕のしたことによって、相手がどう感じるかとか、もしかしたらなにか重荷を背負わせるかもしれないとか、とても傷つけてしまうかもしれないとか、そんなことは、結局のところどうでもいい。「結局のところ」と言ったのは、そうい…

岩野卓司『贈与論』メモ

以下の文章は、青土社から2019年に出版された岩野卓司の『贈与論』を読みながら僕が書いたメモである。 この本は僕の友人であるA氏が僕におすすめしてくれたもので、僕はA氏からこの本を借りて読んだ。それもあって、このメモを書くにあたって、このメモの読…

死者

死者に向けてうたうとき、 どうすればいいのか分からない。死者に対しては、 自分を繕ったりできない。ただただ、 そこで、 着の身着のままで、 立っていることしかできない。 生者が能天気に見える。 そして、私自身も生者である。喜ぶことも、悲しむことも…

初めて出会ったかのように

どんな文章も、読んだことのある文章さえも、いつも、初めて読むかのように読みたい。どんか他者にも、会ったことのある他者にさえも、いつも、初めて出会ったかのように会いたい。そして自分にさえも、いつも、初めて出会ったかのように。 同じ瞬間というも…

気付かない

今日はダルくて動けないなー とか思うには、 動こうとする、という条件が必要なんだろう。ダルくて動けない時に、 自然と動かないことを選ぶ人は、 ダルくて動けないなーと思うことはない。 そういう人は、もしかしたら、 自分が今ダルいと気付かないことす…

難しい

ある行為をしたら、人から感謝されたり、褒められたり、お金が入ってきたり、高い地位につけたり、、、ということが予想できている状態で、しかし、それらを求めたり期待したりせずに、その行為が「よい」というだけの理由でその行為をすること、そして、そ…

一緒に死ぬ気はあるか

贈与。 贈与をする側は、 「私と一緒に死ぬ気はあるか?」と問う。究極の贈与とは、自分のすべてを与えること、つまり自分のすべてを自分の手から解き放って投げ出すことだから、それは死を意味することができる。「私と一緒に死ぬ気はあるか?」 もちろん、…

実存主義

僕は「実存主義者」じゃないよ。と言いたいがために、 「主体」とか、 「意志」といった用語を、 僕はあまり使わないようにしてきたと思う。「実存主義」とは何か、という話は置いておこう。 ここでは僕の勝手な「実存主義」のイメージを述べておく。いや、…

プライバシー

隠すことをやめたい、 覆いを取り除きたい、 という欲望と、隠されているもの・覆いの下にあるものを、見たい、手に入れたい という欲望とを、注意深く分けておく必要がある。 この2つは別の欲望だ。 前者は覆いに注目するが、 後者は覆いの奥にある「何か」…

なんとなく

誰かを遊びに誘ったが、断られ、それに対して僕が「なぜ?」と尋ねたとする。中学生の頃の僕曰く、「遊べない理由を説明されるより、「なんとなく」遊びたくない、などと答えられる方が、納得感がある」らしい。

すっかり忘れて

3週間くらい前に、人に会う機会があって、その人に物理的に近づいたら、やんわりと「拒絶」された(という感じが、その人の空気感から伝わってきた気がした)。「その人はソーシャルディスタンスを気にしたのかも」ということに、今さら気づいた。なぜ今まで…

聞かない時

自分を主張を守ろうとして、相手の話を聞かないことがある。そういう時は相手のことを信用していないんだなぁと思う。相手は自分の話など聞いてくれない、 自分の話を理解しようとなどしてくれない、 こちらがちょっとでも言い淀んだりすればすぐに相手は自…