哲学、読書、演劇、思ったこと。

谷翔です。読書メモ以外はnoteで書くことにした→https://note.com/syosyotanisho10

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

岩野卓司『贈与論』メモ

以下の文章は、青土社から2019年に出版された岩野卓司の『贈与論』を読みながら僕が書いたメモである。 この本は僕の友人であるA氏が僕におすすめしてくれたもので、僕はA氏からこの本を借りて読んだ。それもあって、このメモを書くにあたって、このメモの読…

死者

死者に向けてうたうとき、 どうすればいいのか分からない。死者に対しては、 自分を繕ったりできない。ただただ、 そこで、 着の身着のままで、 立っていることしかできない。 生者が能天気に見える。 そして、私自身も生者である。喜ぶことも、悲しむことも…

初めて出会ったかのように

どんな文章も、読んだことのある文章さえも、いつも、初めて読むかのように読みたい。どんか他者にも、会ったことのある他者にさえも、いつも、初めて出会ったかのように会いたい。そして自分にさえも、いつも、初めて出会ったかのように。 同じ瞬間というも…

気付かない

今日はダルくて動けないなー とか思うには、 動こうとする、という条件が必要なんだろう。ダルくて動けない時に、 自然と動かないことを選ぶ人は、 ダルくて動けないなーと思うことはない。 そういう人は、もしかしたら、 自分が今ダルいと気付かないことす…

難しい

ある行為をしたら、人から感謝されたり、褒められたり、お金が入ってきたり、高い地位につけたり、、、ということが予想できている状態で、しかし、それらを求めたり期待したりせずに、その行為が「よい」というだけの理由でその行為をすること、そして、そ…

一緒に死ぬ気はあるか

贈与。 贈与をする側は、 「私と一緒に死ぬ気はあるか?」と問う。究極の贈与とは、自分のすべてを与えること、つまり自分のすべてを自分の手から解き放って投げ出すことだから、それは死を意味することができる。「私と一緒に死ぬ気はあるか?」 もちろん、…

実存主義

僕は「実存主義者」じゃないよ。と言いたいがために、 「主体」とか、 「意志」といった用語を、 僕はあまり使わないようにしてきたと思う。「実存主義」とは何か、という話は置いておこう。 ここでは僕の勝手な「実存主義」のイメージを述べておく。いや、…

プライバシー

隠すことをやめたい、 覆いを取り除きたい、 という欲望と、隠されているもの・覆いの下にあるものを、見たい、手に入れたい という欲望とを、注意深く分けておく必要がある。 この2つは別の欲望だ。 前者は覆いに注目するが、 後者は覆いの奥にある「何か」…

なんとなく

誰かを遊びに誘ったが、断られ、それに対して僕が「なぜ?」と尋ねたとする。中学生の頃の僕曰く、「遊べない理由を説明されるより、「なんとなく」遊びたくない、などと答えられる方が、納得感がある」らしい。

すっかり忘れて

3週間くらい前に、人に会う機会があって、その人に物理的に近づいたら、やんわりと「拒絶」された(という感じが、その人の空気感から伝わってきた気がした)。「その人はソーシャルディスタンスを気にしたのかも」ということに、今さら気づいた。なぜ今まで…

聞かない時

自分を主張を守ろうとして、相手の話を聞かないことがある。そういう時は相手のことを信用していないんだなぁと思う。相手は自分の話など聞いてくれない、 自分の話を理解しようとなどしてくれない、 こちらがちょっとでも言い淀んだりすればすぐに相手は自…

書く時に④

僕が文章を「分かりやすく」書くのは、 特定の誰かに「分かってほしい」と思う時である。ということは、 特定の誰かに「分かってほしい」と思っていない時は「分かりやすく」書かないわけである。この「特定の誰か」には、僕自身も含まれていると仮定する。…

書く時に③

文章を「分かりやすく」書きたい時と書きたいわけではない時がある。「分かってほしい」時には「分かりやすく」書く(当たり前やん)。この時、僕の文章が言っていることを分かってほしいと僕が思う、特定の誰かがいるということが、僕にとって重要な要素で…

隠す

今から自分が言おうとしている言葉が、自分でもどういうことを意味しているのか分からない時、その言葉を発するのは、結構怖いものである。すごく仲のいい人を前にしてなら、怖さは少なくなりそう。あるいは、「そういう場」(例えば哲学カフェとか)なら怖…

段階理論

わしは「段階」の理論が好きなんだなぁ、と最近、明確に自覚し始めた。ニーチェの、精神の三段の変化とか マズローの欲求階層説とかなぜ好きなのかと考えると、 やっぱり、 「成長したい」とか、 「上に行きたい」とか、 っていう欲求があるんだろうなと思う…

書く時に②

僕は、僕の書いた文章を読む人が僕の文章を「じっくりと」「好意的に」読んでくれるという想定の上で、文章を書いている。そのため、僕の文章を「じっくりと」「好意的に」読む気のない読者からすると、「分かりにくい」と思われることが多いようである。で…

書く時に

気づいたんだけど、 僕は文章を書く時に、 他人に読んでもらおうと思って文章を書く時に、僕の文章を読む人はみんな、僕の文章をじっくりと読んでくれるだろうと思って書いている、気がする。 「じっくりと」とはどういうことかと言うと、・この文章にはちゃ…

行ってしまえば

行ってしまえば楽しい、 そこに行ってしまえば楽しい、 「そこ」は楽しい、 でも、そこに「行く」のは気が進まない。ということがある。飲み会に行ってしまえば、 飲み会の中に入ってしまえば、楽しい。 でも飲み会に「行く」気にはなかなかならない。稽古に…

外に出すこと

「他人の納得しそうな答え」を言わないこと。 他人に迎合しにいかないこと。知らず知らずのうちに、 他人が答えてほしそうな答えを、 勝手に想像して、 答えてしまうことがある。そうすると、 自分の中でもやもやが溜まる。 ちょっと自分が重くなる。自分の…

「間違っていた」

「自分は間違っていた」という感じがある(でも間違っていたと100%確信しているわけではない)時にその間違いを指摘してくれた他者の前で「自分は間違っていたかも」などと発言することは気が進まない、という場合がある。そういう時は、無理にその人「に対…

保身

自己正当化、自己保身。「自分は間違っているかも」 「間違っていたら自分の評価が落ちるかも」 「馬鹿にされるかも」 「見下されるかも」 「呆れられるかも」そういう不安があるから正当化や保身をしたくなるわけだ。そんなことはしなくていい、というのは…