哲学、読書、演劇、思ったこと。

谷翔です。読書メモ以外はnoteで書くことにした→https://note.com/syosyotanisho10

『Cの真髄』

『Cの真髄』


A「今日来るの、あとCだよね」
B「そうだよ」
A「そうだよねぇ」
B「なんで?」
A「んー」
B「なに、やなの?」
A「いや、やじゃないけどさぁ」
B「ふーん」
A「んー」
B「(黙る)」
A「なんか、や」
B「やなんじゃん」
A「いや、やじゃないんだよ、べつに」
B「やって言ったじゃん」
A「んー」
B「分かるけどね、なんとなく」
A「分かる?」
B「Cってあんまり察しないよね、人の気持ち」
A「あー」
B「違った?」
A「うーん、そこじゃないかも」
B「ふーん」
A「なんだろ、喋り方?」
B「へー」
A「なんか近い感じ」
B「近い?」
A「にじりよってくる、って言う?」
B「にじりよるという言葉はあるよ」
A「そういう感じ」
B「へー」
A「なんだろ、瞬時に? サッとにじりよってくるというか」
B「瞬時だったらにじりじゃないのでは」
A「うーん」
B「(黙る)」
A「あれだよ、早送り再生みたいな」
B「早送り」
A「実際のスピードはにじりなんだけど、早送りしてるから速く見える」
B「どゆこと」
A「うーん」
B「(黙る)」
A「あれ、あのー、真髄はにじりなんだけど、表面は早送り、みたいな」
B「真髄はにじり」
A「そう、Cの真髄はにじりなの」
B「Cの真髄はにじり」
A「分かった?」
B「分からん」
A「なんだよ」
B「分かんないけど、なんか、Cの真髄はにじりって言葉なんかいいなって思った」
A「そこはどうでもいいんですけど」
C「おはよう」
AB「おはよう」

終わり