哲学、読書、演劇、思ったこと。

谷翔です。読書メモ以外はnoteで書くことにした→https://note.com/syosyotanisho10

2020-01-01から1年間の記事一覧

書く時に④

僕が文章を「分かりやすく」書くのは、 特定の誰かに「分かってほしい」と思う時である。ということは、 特定の誰かに「分かってほしい」と思っていない時は「分かりやすく」書かないわけである。この「特定の誰か」には、僕自身も含まれていると仮定する。…

書く時に③

文章を「分かりやすく」書きたい時と書きたいわけではない時がある。「分かってほしい」時には「分かりやすく」書く(当たり前やん)。この時、僕の文章が言っていることを分かってほしいと僕が思う、特定の誰かがいるということが、僕にとって重要な要素で…

隠す

今から自分が言おうとしている言葉が、自分でもどういうことを意味しているのか分からない時、その言葉を発するのは、結構怖いものである。すごく仲のいい人を前にしてなら、怖さは少なくなりそう。あるいは、「そういう場」(例えば哲学カフェとか)なら怖…

段階理論

わしは「段階」の理論が好きなんだなぁ、と最近、明確に自覚し始めた。ニーチェの、精神の三段の変化とか マズローの欲求階層説とかなぜ好きなのかと考えると、 やっぱり、 「成長したい」とか、 「上に行きたい」とか、 っていう欲求があるんだろうなと思う…

書く時に②

僕は、僕の書いた文章を読む人が僕の文章を「じっくりと」「好意的に」読んでくれるという想定の上で、文章を書いている。そのため、僕の文章を「じっくりと」「好意的に」読む気のない読者からすると、「分かりにくい」と思われることが多いようである。で…

書く時に

気づいたんだけど、 僕は文章を書く時に、 他人に読んでもらおうと思って文章を書く時に、僕の文章を読む人はみんな、僕の文章をじっくりと読んでくれるだろうと思って書いている、気がする。 「じっくりと」とはどういうことかと言うと、・この文章にはちゃ…

行ってしまえば

行ってしまえば楽しい、 そこに行ってしまえば楽しい、 「そこ」は楽しい、 でも、そこに「行く」のは気が進まない。ということがある。飲み会に行ってしまえば、 飲み会の中に入ってしまえば、楽しい。 でも飲み会に「行く」気にはなかなかならない。稽古に…

外に出すこと

「他人の納得しそうな答え」を言わないこと。 他人に迎合しにいかないこと。知らず知らずのうちに、 他人が答えてほしそうな答えを、 勝手に想像して、 答えてしまうことがある。そうすると、 自分の中でもやもやが溜まる。 ちょっと自分が重くなる。自分の…

「間違っていた」

「自分は間違っていた」という感じがある(でも間違っていたと100%確信しているわけではない)時にその間違いを指摘してくれた他者の前で「自分は間違っていたかも」などと発言することは気が進まない、という場合がある。そういう時は、無理にその人「に対…

保身

自己正当化、自己保身。「自分は間違っているかも」 「間違っていたら自分の評価が落ちるかも」 「馬鹿にされるかも」 「見下されるかも」 「呆れられるかも」そういう不安があるから正当化や保身をしたくなるわけだ。そんなことはしなくていい、というのは…

神の愛

神父「神は愛である」 男「その意味を教えてくれ。教えて、ください」 神父「あなたはこれまで、誰かを心底憎んだことがありますか。その人たちのために、心の底から祈れますか」 男「できません」 神父「それでいいのです。人間の心は弱いものです。憎むべ…

無力

この世界がなぜ(このように)あるのかは、謎である。なぜ謎なのかと言うと、世界には外部がないからである。 世界の外に何かがあると想定することはできない。 なぜなら世界とは全てを含むものだからである。なぜ(このように)あるのか。 人間なら、別の人…

純粋贈与

愛の狂気はあらゆるものを捨て(abandonner *donner与える)させる。己を空に(se vider)させるのだ。 上は、友達が教えてくれた、シモーヌ・ヴェイユの言葉。友達によると、ヴェイユは、純粋贈与=全面放棄としての愛が理想って言ってるんだって。あらゆる…

伝える努力

最近、 「もっと人に伝わるように説明しなよ」とか、 「人に理解してもらうことを期待しすぎ」とか、 言われることが増えた気がするのだけど、なおかつ、僕は、僕の言ってることや書いてることが人に伝わらないのは悲しいと感じるのだけど、僕は、今よりもも…

弱さ

最近、自己肯定感が下がり気味なのだが、 自己肯定感の低い時にする主張は、 基本的にはあまり説得力がないような気がする。自己肯定感が低い時は、 「誰かに肯定してほしい」という焦りとか、 「なんで肯定してくれないんだ」という怒りとかが、 主張の内容…

「自分の幸せは自分次第」?

僕は、「自分の幸せは完全に自分次第だ」などと主張する。なんとなく、これは人に誤解を与える言い方である気がしていた、つまり、僕の考えていることとは別のことが伝わってしまっているような気がしていた(もちろん、正確に伝わっている場合もある気はす…

「いいね」

TwitterとかFacebookとかで、人の投稿を、読んではいないけど「いいね」はしたい、ということないですか。 僕はあるんですけど。 僕はその人のことが好きで、その投稿にはその人の心意気みたいなものが表れている感じがして、でもちゃんと開いて読むほどの気…

「ガヤトリ・スピヴァクとの対話」を読んで

2008年に作品社から出版された、竹村和子編著 『ジェンダー研究のフロンティア5 欲望・暴力のレジーム 揺らぐ表象/格闘する理論』の中に、「ガヤトリ・スピヴァクとの対話」が収録されている。そこで竹村和子は以下のようにスピヴァクに問うている。「最後…

他人

他者への誹謗中傷。中傷しないことは大事である。 しかし、中傷する人は、中傷することが必要だからそうしているわけである。 その人がそういう人であるまま中傷することを「我慢」するなら、別の形でそれはどこかに現れるだろう。中傷しないこと と 中傷し…

特別

砂川秀樹は、著書『カミングアウト』の中で、ゲイやレズビアンのカミングアウトにおいてカミングアウトをした側にもそれを受けた側にも何かしら変化が生じるとした上で、次のように述べる。「このように書くと、ゲイやレズビアンだけが特別な承認を求めてい…

布マスク

布マスクが2枚届いた。個人的には、マスクを買うお金が浮いてラッキー、くらいの気持ちでいたいのだが、街ではこのタイプの布マスクをしている人をほとんど見ないし、 また、このマスクはSNSなどでさんざん揶揄されたマスクである。これを着けて街に出ること…

それだけ

映画『おおかみこどもの雨と雪』を観て、 感動した、と言いたくて、 でも「感動した」だけ言うのはちょっと恥ずかしくて、 何か言うならもっと内容のあることを言えなきゃ恥ずかしいと思って、 でも今は内容のあることは何も言いたくなくて、 でも黙っていた…

インタビュー記事

僕が、大学時代よく一緒に哲学して(遊んで)いた先生のインタビュー記事です。僕のブログをわざわざ読みに来てくれている人がどれくらいいるのか分からないけれど、もしいるなら、その人たちにはぜひ読んでほしい、って思う。自分が読んで感動した記事を、 …

知ることと、抵抗

最近、セクシュアルマイノリティについて知りたいと思い、本を読んでるんだけど、なんだか、いつもより「疲れる」感じがする!これは、「抵抗」だろうか……ちなみに、精神分析における「抵抗」は、例えばこんな説明がされています。「個人が意識化したくない…

誤解されにいく

僕は、誤解されそうな文をわざと書くことがある。例えば、「相手の言動にムカついたら、「うるせえ、死ね」などと言って発散すればいい」みたいなことを書いたことがある。これは、うるせえ、死ね、と「相手に対して」言えばいい、というふうに読まれてもお…

タイミング

それまで他人に話せなかったこと、というのがある。それを話すというのは、結構大変なものである。「さあ、話すぞ」と意気込んで話すこともあれば、あるタイミングで口からひょいと出てきてしまう、ということもある。それらの中間のような仕方もある。なん…

空→色→空→色

色即是空 空即是色色→空→色の順である。しかし、おそらく、最初の色の前に、また空がある。色を固める。 つまり、 形を固める。 という段階がある。 空→色 の段階だ。まず色を固めなければ、それを崩す(色→空)こともできない。例えば、生まれたばかりの赤…

自己を守るための言い聞かせ

僕は 怒りを拒絶している 怒りを抑圧している 怒りを隠蔽しているのか。……エニアグラムで、僕はタイプ1(ウイングは9)である。タイプ1は怒りに囚われるらしい。「タイプ1にとって、世の中とは正しくあって然るべきもの。 そんな理念のため公正公平を常に心…

空即是色の面白さ

「色即是空は分かるけど、空即是色が分からない!」そう思って以来、「空即是色とはどういうことか」を考えることが僕の哲学実践の全てであった、と言っても過言ではない。……色とは、形の定まっているもの 空とは、形の定まっていないことと言っていいと思う…

森の中を

「理性がわたしに判断の非決定を命じている間も、行為においては非決定のままでとどまることのないよう、そしてその時からもやはりできるかぎり幸福に生きられるように、当座に備えて、一つの道徳を定めた。それは三つ四つの格率からなるだけだが、ぜひ伝え…